こんにちは。いい病院ネットです。
あなたは、誰かと比較して、「自分はこれが足りたい」「なんで私は気が利かないのだろう」と悩んでいませんか?完璧であること、できない自分を許せないことは、とても生きにくい生き方の一つだと思います。今回は、完璧を求めすぎてしまう方に、メッセージを送りたいと思います。
「完璧」を目指していませんか?
■誰のための完璧ですか?
「人と比べて、どうして自分ができないのだろうと思ってしまう」そんな相談を受けることがあります。また、「学生の時は苦労せずにできたことが、社会では通用しない」ことで躓き、心を痛める方もいます。
ですが、人と比べてできないことが、どうして「いけない」と考えてしまうのでしょうか。
その理由の一つに、子供のころからのしつけや教育があります。例えば、両親に「なんでも完璧にやれない子はダメな子」といわれて育った場合や、他の兄弟と比較され続けて育った場合には、完璧にならないと両親に認めてもらえず自分は価値がない人間であると思い込んでしまっているパターンです。
子供にとって、親は絶対の存在であるため、子供のころに言われた「完璧にやれない子はダメな子」という固定観念は、成人になってからも折に触れあなたを苦しませることになります。
また、逆に「本当にできる子ね。頭が良い子」と言われて育った場合も、自分ができることが当たり前という考えが自分の基盤となります。そのため、思うようにできないことが増えた時に「できない」ことを受け止められず、挫折してしまう場合もあります。
このパターンは両方とも、「自分は、完璧にできなければならない」「完璧であって、自分を認められる」という考えが強すぎるのです。ですが、完璧って何を指すのでしょうか、そして完璧であることで、何が得られるのでしょうか。
■見方がわかると、完璧の意味も変わる
子供の頃は、競う範囲も評価される相手も限られた中でしかありません。クラスや学校での評価も、範囲が決まって限定的なものです。ですが、この評価をうのみにして、「自分がだめだ」「自分はできる」という価値判断をする癖をつけてしまうと、社会に出たときに人と比べてできない部分にだけ、視点がいってしまいがちになります。
住む世界が広くなると、学校の成績のようには思うように結果を出すことが難しくなります。それは、自分と同じレベルかそれ以上の学歴や知識を持つ人が、どの年代にも存在するためです。また、それに加えて勉強や業績だけでなく、コミュニケーション能力やリーダーシップ、他人への思いやりや配慮も必要になってきます。つまり、良い成績をとることが完璧だった学生時代と、人間力が加味された場合の完璧では、完璧である意味が大きく変化せざるを得ないのです。
社会には、色々な個性や特技、特徴を持った人もたくさんいます。あなた自身が目指す完璧でありたい自分の姿も、多様化していきます。そのため、同期と比べて、自分はここが足りない、ここができないと、自分を卑下し自信を失う場合もあります。また、できない自分を認めることが怖くて、周囲や誰かのせいにしてしまうこともあります。
ですが、その考えは、あなたにとって苦しいだけではありませんか?
誰よりも劣っていると思うことも、自分の能力が発揮できないと感じることも、根っこは同じで、「誰からもほめられたい」「褒められるべき自分でなくてはならない」という考ええに縛られていることが多いのです。
完璧であるかどうかは、相手の見方によって変わってきますし、時と場合によっても違うはずなのに、いつも一番で居続けたい思うことは、自分自身を苦しめ続けることなのです。
■時には、平均点でOKを出す
多くの人が、心の中では「自分の何かを残したい、認められたい」と考えています。その中で、自分が好きなことや、得意なもの、なりたい自分を探して、何か一つでも自分らしさを出そうと成長しようとしています。
つまり、多くの人は、自分の中にある可能性を信じ、それを強味として自分の価値を高めようとしているのです。
それは、勉強の成績でも、他人から見た完璧な姿とは違い、「自分が自分であること」を探し続けていることではないかと思います。「あの人は、これが強みだけど、私はここが得意だから、ここだけは頑張る」というように、すべてに100%ではなく、自分の得意分野での100%を求めることで、他のことは他人と比較しないでいるのです。それは、相手の良さも、自分の良さも認めているからこそできるのではないでしょうか。
完璧主義に陥ってしまうと、欠けている部分に目が向きます。ですが、欠けている部分もあなたの個性であり、その部分は自分だけで頑張らなくても、だれかの補ってもらうことで、簡単に解決することも多く、さらに予想以上の成果を生み出すことさえあるのです。
自分ができない部分があっても、それを認める。そして、本当に自分が頑張りたいことだけに、自分の力を発揮できるようにそれ以外は平均的でもOKを出す。すべてに完璧であるよりも、他の誰にも負けない何かがあることが、あなた自身を生かすことができます。
何も見つからない、何もできないと思ったときは、信頼できる人に自分の良さを聞いてみることも良いと思います。思いもよらない、自分の良さや強みを言ってもらえるはずです。それは、あなたが見えにくいあなたの姿を、周囲の人は見えているからです。
まとめ
いかがでしたか?実は私も、いつも人と比較しては落ち込んでいた時期があります。ですが、できない自分がいても良いと気持ちを切り替えてからは、とても気持ちが楽になりました。
できない部分があって当たり前。できないから誰かと一緒に努力をして、それ以上の何かが出来上がるのです。大切なことは、あなた自身があなたを認めること。そして、完璧であることの呪縛から解放されることです。時には、肩の力を抜いてまったりと、他人の目を気にしないで過ごしてみませんか?