「キッズの日はキズケアの日」を制定しました!!
この度日本創傷外科学会は一般の方にもっと怪我(ケガ)などでできる傷(キズ)、
傷跡(キズあと)に関心を持っていただこうとの思いから、
5月5日を「キッズの日はキズケアの日」として制定し、
日本記念日協会に登録しました。
この度日本創傷外科学会は一般の方にもっと怪我(ケガ)などでできる傷(キズ)、
傷跡(キズあと)に関心を持っていただこうとの思いから、
5月5日を「キッズの日はキズケアの日」として制定し、
日本記念日協会に登録しました。
ケガをした時、またキズあとが目立った場合の対処法によい治療法があること、
キズを直す専門医として形成外科医がいることを、
もっと知っていただきたくてそのキャンペーンとして制定しました。
記念日を制定するにあたり、学会の会員に記念日をいつにするか募集しました。
いくつかの日がいろいろな理由で応募がありました。
その中で先行を行い、ケガをしやすいのは子供さんが多いこと。
小さい時にケガをするとそのキズあとを持ったまま
長く生きていかなくてはいけないこと。
場合によってはそのキズあとでいじめられたりすること、
これらにより親が非常に過敏であること、
できるだけ早く治し、より目立たない傷跡にしてあげたいこと。
5月5日の子供の日が、子供=キッズと傷:
キズでごろ合わせがよいことなどから、
5月5日を 「キッズの日はキズケアの日」 として制定させていただきました。
キズにはいろいろな種類があり、その状態によって様々な治療法があります。
この治療法を間違うとキズの治りが悪かったり、
キズあとがより目立つような結果となったりすることがありますが、
正直な話まだまだ全ての意思がキズの治療に詳しいわけではありません。
例えば、30年くらい前まではキズは乾燥させて直そうというのが主流でした。
また消毒薬を多く使っていました。
しかし、その後キズは湿った状態(湿潤環境)にすると早くきれいに治ること、
消毒薬は細菌などとともに正常な組織にも障害を与えることがわかってきて、
キズの治療法はこの20-30年で大きく変わってきました。
一方で、感染が激しいキズを湿潤環境にすると感染が悪化したり、
湿潤環境を勘違いしてキズだけでなく、
まわりの正常な皮膚がふやけるくらいにしたりすると、
かえってキズの治りが遅くなることがあります。
キズを治すことに慣れている医師であれば、このキズの環境をよく考え、
適切な薬剤や創傷被覆材(傷の上に貼って治す材料)を選択していきます。
また感染がひどい場合や糖尿病など全身の病気が悪化してできる
治りにくいキズなどの場合には、専門性の高い治療法が必要です。
私たちキズを治す専門医はこれらの治療法を駆使し、
キズをできるだけ早くキレイに治すことを目指して日々努力しています。
また、深いキズではどうしても傷跡が目立つ場合がありますし、
体質的にわずかなキズが大きなキズあとや
時にケロイドになる方もおられます。
完全にキズあとを治すことはできませんが、
できるだけ目立ちにくいキズあとになるような治療法があります。
治療法を知りたい方はこちら(日本創傷外科学会のHPへ)
色々な理由でケガをすることがあり、そのこと自体は大変残念なことです。
ただ、その後に適切な治療を行えばできるだけ早くきれいに治すことができます。
また目立ったキズあとをより目立たなくする方法もあります。
これらの治療に専門性を持って対応している医師が日本創傷外科学会を設立し、
活動しています。
その学会の主要メンバーは形成外科医です。
形成外科はもともと体表面のキズやキズあと、やけど、腫瘍(できもの)、
先天異常などを扱うことを専門にしています。
そのため体表面の治療には慣れている集団です。
しかし残念ながら一般の多くの方が、形成外科がどのような治療をしているか
まだまだご存知ありません。
私たちのところに受信された患者さんからも
「他にどんな時に形成外科に来ればいいのですか?」
「もっと早く形成外科を知っておけばよかったです」
などのご意見をいただくことがよくあります。
そこで形成外科の活動をもっと知っていただくことは我々の活動だけでなく、
一般の方にもきっと役に立つと考え、
その最初として日本創傷外科学会が中心となり、
今回の記念日を制定したいきさつがあります。
記念日を制定した後に学会のホームページにキズの解説をするサイトを掲載しました。
また記念日前後に市民公開講座を開催していきます。
今年は日本形成外科学会が開催される福岡市で
4月13日(金曜)に福岡市天神のエルガーラホールで開催します。
学校の保険室の先生の学会である日本学校保健学会でも形成外科医を派遣して
キズの対処法の公講演を行い、学校の先生への知識を深めるお手伝いを
させていただいています。
これらの活動を通じて一般の皆様が不幸にもケガをされた時にでも、
できるだけ早く楽に目立たないように治るお手伝いができることを願っています。
この記事が多くの皆様の目に触れ、ケガをされた時に形成外科の存在を
思い出していただけたらと思います。